ヴァイオレット・エヴァーガーデン
TVシリーズ、6話くらいまででずっと止まってて、
先週頭、改めて1話から最終話まで観て、外伝も観て、そんで映画を観た

全体も各話のエピソードも、ストーリーラインだけ見ると王道なんだけど、世界観がすごく丁寧に作りあげられていて、そこに生きる人たちの姿や暮らしが素晴らしい作画と演出で描かれてる
こういうのあるよね、わかりますよね?みたいな、そういう逃げとか照れの姿勢が一切感じられなくて、それがすごくいい
王道を真正面から描ききるというのは、こういう誠実さとめちゃくちゃな力量がいるんだな…
今までにないストーリー、新しいヒーロー・ヒロイン像、そういうのはいつだって見る側をワクワクさせてくれるんだけど、決してそういうものだけが心を震わせるわけじゃないんだなって思った

ヴァイオレットの、『あいしてる』の意味が知りたい、という言葉から、ストーリーとしては恋愛ものなのかな〜?とか思ってたんだけど(安直マン)
TVシリーズで重ねられていくエピソードで、その「愛」は、家族や兄弟、身近な人、仕事、故郷、そして自分自身へ…という、人が人生で感じるさまざまなものへの「愛」であることがわかる
観ている私たち自身も、いろんなものに愛を与えられたり、抱いたり、失ったりしながら生きている
ヴァイオレットたちの喜んだり悲しんだりする姿を通して私たちも、かつて親や友人からもらった言葉、言わなくていいのに言ってしまった言葉、言えなかった言葉、二度と戻れない時間の尊さ、そういった記憶が実感を持って心に迫ってくる
なので、別に登場人物たちと同じ体験をしているわけじゃなくても、観てるとどうしても泣いてしまう
しかもホロリとかじゃなくて嗚咽上げてしまうくらい泣いてしまうんだよな…
年かな……

これはやっぱり、あの美しい作画や描写力あってこそなんだろうな
少しでも引いたり冷めちゃうところがあったら崩れてしまうような、危ういバランスで成り立ってる
(そういう意味では、ちょっと音楽で泣かせようとしてない?!とか、このセリフ説明的すぎでは、みたいなのもあったりするんだけど)

日常は、芝居がかったことは言わないし、思ってること全部を言ったりもしないから、個人的には、はっきりとは明示しない(でも画面や演出で伝える)含みのある表現が好きなんだけど、
ヴァイオレット・エヴァーガーデンは全体を通してむしろはっきりと言葉で表すスタイルがあり、それは石立太一さんや吉田玲子さんのスタイルなのかなとも思う
作品自体が、本当に思っていることは言葉にしないと伝わらない、というテーマでもあるからかな

ギルベルトのお兄さんの、フリードリヒがめちゃくちゃいいキャラだった
最初の印象はひどいんだけど
見ていくと、この人が何を思って、どういう時間を経てこういう物言い・立ち振舞をするようになったのかがだんだんわかってくる…
TVシリーズの最後らへんから映画にかけて完全に萌えを感じてしまい、随所にウワー!てなった
みつ編みとか青いリボンとか、陸軍の家系から唯一海軍になったところとかやばい

ついこないだは「TENET」を観た
面白かったというより、常にビックリさせられるので、正直ストーリーを追って理解しようとするので精一杯
時間軸が複雑すぎて理解するのにあと何回か観ないと無理ぽい
ネット見たら同じこといっぱい言ってる人がいて安心した…
クリストファー・ノーランみたいな、ストーリーを語る構造そのものや映像表現にギミックを仕込みまくる作品も好きだし、
ヴァイオレット・エヴァーガーデンみたいな、王道のストーリーテリングでまっすぐにメッセージを伝えようとする作品も好き
このタイミングと順番で、全然違う方向性の作品に観れられたの面白かった
映画もっと観たいな
だいぶ前に観てあんまり覚えてないので、ブレイブ・ハートを見たい