雁須磨子先生の「あした死ぬには、」4巻(最終巻)
リアルタイムでもずっと連載を追っていたけど、作品全体通して、そして最後の終わり方、めちゃくちゃ良かったな…
「いばら・ら・ららばい」や「かよちゃんの荷物」でも思ったのと同じく、須磨子先生の作品は、親しい友だちの話を聞いているみたいな感覚がある
連載開始当初、タイトルの「あした死ぬには、」の続きってなんなんだろうって思っていた
そして自分に置き換えて考えてみて「明日死ぬには……私まだ全然なんもやれてないことだらけだな!」って思ったし、今も思っている
私も「今日は生きたい」って思って生きたいな
強く、強く
多子さん、塔子さん、鳴神さん、みんなの人生に幸あれ

最終巻が出るにあたり1巻〜3巻を読み返した
全然忘れてたけど、1巻では多子さん、彼氏と別れたばかりだったんだな
微妙に日記みたいなメールが届き続けるとかちょっと生々しい怖さがある
というか、須磨子さんの漫画は出てくるエピソードの感触がいちいち生々しい(そしてそれがとても好き)
ひとつひとつのエピソードに関して、濃淡はあれどどっかしら身に覚えがあるし、それに対して色々思ったり感じたりすることも、そこ掬い上げます?!っていうきめ細やかさがある
鳴神さん、40代になってもなお、子どもの頃からと同様に周囲とうまく馴染めない感じ
そこにネズミ講の人から目をつけられてしまう、けどそれに気づかない感じとか
塔子さんが、なんの気無しに言った小さな言葉に救われて「あれ、何か今私、ちょっとフツウの人みたい」って思う回、泣いてしまう

どうでもいい話だけど
多子さんや有岡さんが済んでるのってなんとなく阿佐ヶ谷ぽいな
なんかちょいちょい阿佐ヶ谷駅前のロータリーぽかったり、パール商店街ぽかったり、背景に見覚えがある
こないだ「あちらこちらぼくら の あれからとこれから」を読んでたときも、これ立川じゃん!!と気づいて一人興奮していた
聖蹟桜ヶ丘も、通りがかったときに「シャニマス…!」って思っていた(オタク)
漫画やアニメのキャラが、自分の知ってる街にいるのでは…という感じに、昔から微妙にはしゃいでしまう